DRSは患者と診療の情報を、いずれにしても行う必要のある病院業務の中で、用途を限定しない生のままの形でデータベースに蓄積する。
医療機関では、このデータベースに整理されて保存された情報を利用して、患者管理、在庫管理、レセプト発行、検査結果の時系列参照/グラフ化などを重複したデータ入力の手間をかけずに行なうことができる。
また、将来、患者や診療に関する新たな情報処理が必要になった場合も、元になるデータは生のまま保存されているので、処理プログラムだけを開発することにより実現できる。
使用するハードウェアは、どこにでも販売されている一般のパーソナルコンピュータ(PC)と付属機器をそのまま利用する。また、PCは標準的なものである限り、特定メーカー製である必要は必ずしもない(ルータは一部 機種指定あり)。
汎用的でありふれた機器は、大量に生産されているため、性能に比べて価格が安い上に、いち早く最新の技術を取り入れるため、医療機関は最も低いコストで最も高性能な機器を使用できることになる。
DRSが稼動する土台になる基本ソフト(OS)についても、PC用として広く普及している標準的なOSであるMS-WINDOWSだけを使って構築されている。
このため、DRSは、広く一般に使用されているPC用ワープロや表計算などのソフトと同一の土台で稼動し、DRSに蓄積された患者や診療のデータを、ワープロや表計算のソフトに容易に受け渡すことができる。
DRSが稼動するのに必要な機器のグレードとしては、
CPU:1GHz以上を推奨
メインメモリー: Windows7/8の場合、1GB以上 推奨2GB
OS: Windows7/8 32および64ビット (Professional か Ultimate)。
ハードディスク: 最低64GBの空き容量
プリンター: Windowsで利用可能なプリンタ
が必要である。
ノート型PCから高性能なデスクトップワークステーションまで、巾広い機器選択をすることができる。患者数の少ない調剤薬局などでは、場所をとらないノート型PCを使用し、患者数の多い診療所や病院ではデスクトップPCを使用する。また、LANを追加することにより、当初1台のPCを導入して、後にPCを追加していくことにより、機器の買い変えの無駄なく、徐々に端末数を増やし処理能力を増加していくことができる。しかも、DRSは専用サーバーが不要である。
一般診療所の場合、数十年分のカルテ情報をもっとも細かい状態のまま、常時取り出せる形で保存することが出来る。