TO:DRS関係者各位
FROM:油井コンサルティング 小松
DATE:5/27/2002
RE:G00061 保険を切り替えるときの操作手順
1.背景
医療機関では、患者の保険証の情報が変更されることが多々あります。国保から社保に変更になったり、保険番号のみの変更がおきたりなどいろいろです。その際、正しく保険情報を登録をしないと過去のカルテ分が全部自費になってしまったり、誤)マークが診療項目についてしまうという現象が発生します。一度こうなってしまうと、再度、保険を診療項目に割り当てなおさなくてはならなくなります。
2.やってはいけない操作手順
よくやってしまいがちな誤った操作方法以下に記します。
状況
国保をもっている患者が5月1日から社保に変更になった。ただ、医療機関では5月1日にすでに国保で診療をおこなっており、5月半ばごろになって、患者が「実は5月1日から社保になっていました」とおくれて保険証をもってきた。
操作(この方法は正しくないです)
国保の有効期限の終わりを「4月30日」にする。
新規登録で社保を記入する。有効期限の始まりは「5月1日」とする。
結果
5月1日以降のカルテの診療項目に
自)
誤)
というマークがついてしまう。
対処方法
過去のカルテ修正画面より、保険をわりあてなおす必要があります。
手順
1)過去のカルテ修正を選択し、修正したい日のカルテをひらく。
2)診療項目を選択して黒く反転させ、カルテ記入画面のメニュー【U保険】から該当の保険を選択する。
3)2)で指定した保険にわりあてられる。
4)記録する。
3.正しい操作手順
2.に記した操作は間違いです。以下の正しい方法で操作願います。
1)保険管理ウィンドウを開く。
2)国保を選択し、保険管理ウィンドウのメニュー【変更・切替】を選択する
3)切替後保険登録画面が表示される。
4)変更後の保険情報を入力する。(この例の場合は社保)
有効期限の始まりを5月1日にする。
5)了解ボタンをおす。
6)切り替え前の保険(この例の場合は国保)の有効期限が、自動で4)で入力した保険の有効期限の前日で打ち切られる。(4月30日まで有効となる)
4.保険ハンドルについて
DRSでは患者の個々の保険を識別するための番号(1〜255)がふられています。それを保険ハンドルとよびます。
たとえば、患者番号1000の患者の保険ハンドルと保険の詳細は
1 国保
2 老人保険
です。
患者番号1001の患者の保険ハンドルと保険の詳細は
1 社保
2 特定疾患
です。
保険ハンドルの番号がおなじでも、1000番の患者は1が国保、1001番の患者は1は社保、というように患者ごとに全く異なります。また、ハンドルの番号は保険の入力順に1.2.3・・・・と増えていきます。
5.原理
DRSのカルテ画面に入力した診療項目には、その診療項目の医療費を給付する保険の保険ハンドルが割り当てられてます。
診療項目に割り当てられた保険ハンドルに対応する保険が、診療項目を入力した来院日時点で有効でない場合(保険の有効期限が切られて来院日時点で有効でない)、カルテ画面上の診療項目の前に「誤)」という記号がつきます。
例えば、「2.やってはいけない操作手順」をした場合、
5/1日以降のカルテの診療項目には、国保の保険ハンドルが入力されてます。
そして、国保の有効期限を「4/30」にすると5/1日以降のカルテの診療項目
には、5/1以降は、無効な国保の保険ハンドルが入力されているので、
診療項目名の頭に「誤)」がつきます。
「3.正しい操作手順」行った場合は、
5/1日以降のカルテの診療項目に割り当てられている国保の保険ハンドルが
切り替え後の保険「社保」の保険ハンドルに書き換えられます。
そのため、5/1日以降のカルテの診療項目に「誤)」がつきません。
以上