TO:DRS関係者各位
FROM:油井コンサルティング 岡本
DATE:7/10/2002
RE:D00015
ADSL,光ファイバー(Bフレッツ),CATV etc(ブロードバンド)とISDN回線の共存方法
ADSL,光ファイバー(Bフレッツ),CATV
etc(ブロードバンド)とISDN回線の共存方法が
下記に記述されてます。
下記メモは、YCよりYC直販ユーザーに送付したメールです。
下記メモ中の「油井コンサルティング」を ISDN回線経由でリモートメンテしている
DRSサポート会社(DRSディーラー)と読み直して読んでください。
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現在、油井コンサルティングより各ユーザーの皆様へのDRSサポートは、ISDN回線を
使用したリモートメインテナンスで行ってます。
最近、安価で高速なインターネット常設回線としてADSLや、光ファイバー(Bフレッ
ツ)、CATV、(以下、まとめてブロードバンド、BBと呼びます)が普及してきて
おり、DRSユーザーの皆様から、これらの回線をDRSの遠隔サポート用に利用できない
か、というお問い合わせを多数受けます。
BB導入に際しては次の点をご注意くださるようお願いします。
■■■注意点ー1)■■■
BB経由でDRSの遠隔保守は、できないわけではありませんが、現状では実用的ではあ
りません。 したがって、BBを導入された場合でも、ISDN回線が必要ですので、ISDN
回線は現状どおり残しておいてください。
(ISDN回線は電話やFAXに使えるので無駄にはなりません。)
(BBで遠隔保守ができない理由は、下記技術解説4を参照ください。)
■■■注意点ー2)■■■
BBを導入した場合は、一つのLANにBB回線とISDN回線がつながることになりますの
で、双方を共存させるための設定を行う必要があります。この設定はYCから遠隔でも
行えますので、サポート宛てに指示して下さい。
■■■注意点ー3)■■■
BB回線用のブロードバンドルータは、「RIP機能」をもった機種を使ってください。
これにより、ISDN用のMN128とスムーズに共存が可能になります。(RIP機能なしでも
使えますが設定がより面倒です)
■■■注意点ー4)■■■
MN128SOHO−B&I という機種に変更すると、BBとISDNを1台のルータにまとめること
ができ、一切の設定は不要となります。しかし、この機種は、BBの帯域が1.5MBit
までしか対応していませんので、8MBのBBには使えません。(使えるが、8MBの速度
がでない)
以上
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技術解説1−RIPの必要性
BBとISDNの両方の回線を導入する場合、各医療機関内のLANには、ISDNルーター
「NM128 SOHO」とBBルーターの2台のルーターが設置されることになります。
1LAN内で2台のルーターが、同時に稼動する場合、PC端末からの通信を、どちらかの
ルータを経由して外線に出さねばなりません。DRSの保守用の通信はISDN、同じPC上
でWEBを参照していればそちらはBB、ということになります。
このための通信経路設定を、2台のルータ同士が自働的に相談しあって決める機能が
RIP機能です。
MN128はRIP機能を持っていますので、BBルータがRIPを持っていれば自動的に通信経
路を調整してくれます。
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技術解説2ー「RIP」機能をもったBBルーターの場合の設定方法」
2−1)ブロードバンドルーターのIPアドレスを「192.168.???.100」に変更する。
注1
上記IPアドレスの「???」部分は、各医療機関の実際のIPアドレスを指定してく
ださい。
注2
既にIPアドレス「192.168.???.100」が他のPCで機器で既に使用されている場合
は、他のPCで機器で使用してない別のIPアドレス(例
192.168.???.101)に変更して
ください。
2−2)BBルーターのDHCPサーバー機能を「OFF」にする。
2−3)ISDNルーター「MN128
SOHO」シリーズのルータ設定(IP)画面の
「AutoDNS」部分に下記の設定する。
「XXX.XXX.XXX.XXX」「YYY.YYY.YYY.YYY」には、ADSL,Bフレッツ接続用に契約したプ
ロバイダーが指定するプライマリーDNS,セカンダリーDNS
IPアドレスを指定する。
AutoDNS機能 ON
LAN側DNSサーバアドレス(プライマリ) :XXX.XXX.XXX.XXX
LAN側DNSサーバアドレス(セカンダリ) :YYY.YYY.YYY.YYY
2−4)BBルーターの「RIP」機能をONにする。
注意事項
もし、上記設定してもブロードバンドルーター経由でのインターネットアクセス出来
ない場合は、「3.「RIP」機能サポートしてないブロードバンドルーターの場合の
設定方法」の「4)」の設定してください。
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技術解説3ー「RIP」機能を持たないBBルーターの場合の設定方法
もしすでにご購入のBBルータにRIP機能が無いときはこの設定をしてください。
3−1) 2−1)と同じ
3−2) 2−2)と同じ
3−3) 2−3)と同じ
3−4)ISDNルーター「MN128
SOHO」シリーズのルータ設定(IP)画面の「オプショ
ン」部分に下記の指定を追加する。
ip route 0.0.0.0/0/7 local 192.168.???.100
注 「2−1)」でブロードバンドルーターに指定したIPアドレスを指定します。
「2−1)」で「192.168.???.100」以外を指定した場合は、そのIPアドレスを指定
する。
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技術解説4−ADSL回線や光ファイバー(Bフレッツ)回線に関する問題点
DRS遠隔保守自体は、回線を問いません。すなわち、インターネットでも可能です。
しかし、
A)DRSの保守回線は患者カルテデータに到達できなければならない。したがって、
無防備なインターネットを使うのは不適切。
B)インターネット経由でYCから各医院への遠隔保守を安全に行うには、各医院に
VPN(ViirtualPrivateServer)という機器とソフトおよびグローバルIPアドレスが
必要となり、設備投資(50万円くらい?)と追加運用費用(固定IP費用月1−2万
円程度)がかか
る。
C)各医院からYCへはVPNで接続できる(YC内にVPNサーバーがあるから)。しかし、
YCからは各医院にコールできず、YC側から保守のアクセスができないので、不便。
のような理由により、ISDNを使っています。現在ではISDNがもっとも安価で安全な方
法です。ネットはまったく経由しません。
上記の理由から、DRSリモートメンテナンスのために、ADSL回線とは別に、ISDN回線
を
必要とします。
以上